山梨県道志村にある養老の森 養老孟司 昆虫の森

森ブログ

2021年01月19日

2021年、新しい年が始まりました。

 

2021年、新しい年が始まりました。
しかしそれは人間のお話し、自然の流れの中に区切りはありません。
“時”はただひたすら流れているだけです。
生き物たちも“時”を気にしている様子はありません。
ここ養老の森でも、新しい年を迎えても多様な動植物が、
変わらぬ自然の流れの中で日々変わらず暮らしています。

なのに人だけは、その自然の状態を自分に都合良く改変しています。
今世紀いよいよその改変のツケが大事に至る心配が出てきました。
今人は、森に帰り自然の有り様を学び直す時だと、
養老の森スタッフは考えています。
動植物とすべて同じ暮らし方という訳にはいきませんが、
自然と調和を保った森との付き合い方、暮らし方をこれからも考えていきます。
養老の森ファンの皆さまも、これからの暮らし方を森で一緒に考えませんか。
養老の森スタッフもできる限り皆さまと一緒に考えていきます。

そんな養老の森ですが、この冬は雪も雨も降らない日が長く続き、
森にある何本かの沢は干上がり寸前の状態です。
サワガニやサンショウウオは大丈夫でしょうか?
苔むす養老岩の横の水源も枯れたように見えます。
近くを流れる田代沢の水も少なくなっています。
一方、ワサビ田から取水している池は大丈夫です。

 

 

 

  

でもこうした状態はよくある事で、
これから雪や雨が降れば、春にはまた復活すると思います。

昨年は森のワークにも力を入れたので、間伐もだいぶ進みました。
その結果、間伐材もかなり出たので村内の製材所で板材にしました。
春には、森の近くに炊事場とトイレを作る予定です。
それに併せてデッキ等にこの板材も利用します。

 

材木利用のために植林した杉とは別に、
自然の森を復活させるために移植したブナも大きく育っています。

と言ったところが、コロナ問題に揺れた昨年から今年にかけての出来事です。

そんな中で昨年は養老の森の理事に、
2014年の新書大賞に輝いた「里山資本主義」筆者、藻谷浩介氏をお迎えする事もできました。
コロナ問題の動向を見ながらとなりますが、今後養老の森の活動にご協力いただきます。
どうぞご期待ください。

また今年から養老の森各種観察会・イベントは、
新しく活動を始める「道志ベース」と協力して行う予定です。
「道志ベース」は会員制で、会員の皆さまが自由に利用できる場所を提供します。
今ハウスや広場を整備中ですので、こちらの活動にもご期待ください。

 

  

現在コロナ問題で活動に若干のブレーキがかかっていますが、
養老の森の活動は春の芽吹きに向けて準備を進めています。
今年も昨年に同様よろしくお願いします。

文:養老の森実行委員 大田昌仁

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