7月6日(日)、東京大学並びに京都大学でも教授を務める
巽好幸先生の講演会を開催しました。
地球内部に溜め込まれているマグマを研究している巽先生は、
併せて無類の健啖家でもあり、
現在「美食地質学」と銘打ち食と地質の関係の研究も行っています。
養老の森での講演会では「丹沢の森:その起源と人との関わり」と題して、
養老の森にも深い関係のあるお話しをされました。
養老の森トークショーは、養老孟司代表理事と
ゲストの先生の対談形式で開催しますが、
今回は養老先生が病気療養中に付き、巽先生の単独講演会を予定していました。
しかし養老先生の体調が思いのほか良好で急遽トークショーに参加され、
巽先生の単独講演の後、養老先生と巽先生の対談も開催されました。
当日は朝から晴れて気温も上がりましたが、
標高700m辺りにある養老の森は、
クーラーを使わずに過ごせるギリギリの気温でした。
講演は午後1時から予定の30名をほぼ満たす参加者にお集まりいただき、
養老の森の茅葺き古民家でスタートしました。
巽先生の講演では、地質学の観点から丹沢の成り立ち、
そしてそこから生まれるクリアな水、最後にそれらが人とどのような
関わりをもってきたのかを分かり易く説明していただきました。
プロジェクターを使い写真やグラフなどと説明されたので、
より一層興味深く分かり易かったです。
巽先生の講演の後は5分程の休憩を挟んで、養老先生との対談になりました。
両先生の対談では、プレートの作用などにより起こる地震、
マグマの活動などにより起こる噴火の話しなど今聴いておくべき内容の
お話しが中心となり大変勉強になりました。
また地震や噴火の後の動植物の変化、そして災害後に起きる
人間の考え方の変化など考えさせられる内容で大変貴重な時間となりました。
こうした内容でトークショーは進み皆さんからも好評を博して、
午後3時を目途に終了しました。
今回もまたご参加の皆さんには、
暑い中、遠路はるばる養老の森までお越しいただき大変有難うございました。
追って巽先生の講演の様子は、録画映像で当ホームページより
ご覧いただけるようになりますので、
その際にはまた事前にお知らせいたします。
(写真・文責:養老の森実行委員 大田昌仁)