夏の日刺しが照りつける道志川は、
連日様々な川遊びの人たちで活気に満ち溢れている。
それは、この地域に住む方々が川の環境を
大切に考え守ってきたことに他ならない。
森が豊かでなければ川も豊かにならない。
養老の森では、川の環境を体験し学んでもらおうと
8月3日に大室八幡神社の前を流れる道志川で「川の生き物観察会」を行った。
講師はやまなし淡水生物調査(研究)会の清水先生で補助に同会メンバー数名。
その他には、私がフィールドスタッフをさせていただいている
フォックスファイヤーからも3名のスタッフが協力してくれた。
司会進行は、養老の森の実行委員である私と
補助に伊勢がつくという重厚なメンバー構成となった。
川に下りてから手網の使い方、魚の取り方、瀬の歩き方、
危険な箇所、熱中症対策などの注意点を説明し、
それを終えてからそれぞれに川の生き物たちを探した。
流れのある川底のやや大きな石をどかすとカジカが入り、
水に接した草をガサガサするとアブラバヤが取れた。
川岸の溜まりには、カジカガエルのオタマジャクシと
そろそろ上陸する寸前の個体も見られた。
熱中症が気になったが、大室八幡神社前の杉の大木が影を作ってくれて、
以前の通り雨の時と同様に参加者を守ってくれる。
川も右岸側(川上より見て) には日陰があり、
暑くなるとそちらで涼みながら、ガサガサができたのは環境が良い証拠である。
早い流れには、アユが走り参加の子供たちも大興奮であった。
大小の水槽に各自で取れた魚や両生類、川虫を分け入れた後は、
観察会スタッフがそれらの生き物を見ながら各種の説明を行った。
そしてこの後は、前日に採取し隠してあったシークレットの登場である。
何が出てくるか!参加の皆さんは興味津々!
そして大型のアズマヒキガエル出てくると大歓声が上がる。
次に登場したのは渓流魚のイワナとヤマメ。
他にも管理釣り場でお馴染みのニジマス3種。
それらを見て、綺麗だねとの感想も聞こえた。
以上、観察会当日は猛暑、無事に終了できたのは、
参加者の皆様とスタッフの協力のお陰と感謝している。
次回もご期待の上、ぜひご参加ください。
尚すべての生き物は、観察会の終了後、丁寧に元の川にリリースした。
(文責:養老の森 実行委員 若林匡久)
※今回の写真は参加者の皆様よりご提供いただきました。